電気の家計簿を実現。自給率・自家消費・電気代・パネル劣化まで自動計算するテンプレを配布します

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こんにちわ@・ェ・)めー。

わが家で3年間つけてきた「電気の家計簿」を、Googleスプレッドシートのテンプレートにして配布します。毎月やることは、パワーモニターの数字を写すだけ。それだけで実質電気代・電力自給率・自家消費率・買電単価・蓄電池利用率、おまけに太陽光パネルの劣化チェックまで、一枚のダッシュボードに自動で出てきます。

電気の家計簿ダッシュボードと分析のグラフ

わが家は一条工務店のi-smile+で建築しています。大きめの太陽光パネルと蓄電池2台という構成で2025年の電気代は年間9,243円でした。この「電気を買わない遊び」の土台になっているのが毎月の電気に関する記録です。記録があるから、自給率が語れて、蓄電池の働きぶりが分かって、パネルの劣化までチェックできる。電気代やパワーモニターの数値を入れるだけですが、そこから意外なほど多くの分析ができることがわかりました。

実際のダッシュボードはこんな感じです。

複数あるグラフの1つ、実質電気代です。この例では売電が効いて大きくマイナスになっていることが分かります。

ヒツジさん

入れる数字は最小限・出てくる情報は最大限を目指して整えました

オオカミさん

手間をかけたくなければ数字を4つ写すだけだ

入力のしかた(3ステップ+α)

「はじめに」シートに使い方が書いてあるので必要に応じて確認しましょう。

  1. 「入力」シート
    • パワーモニターの月別の値を白いセルに入力します。
    • (最低限必要なのは発電・消費・売電・買電。あれば充電・放電・電気代・基本料金も)
  2. 「ダッシュボード」シート
    • 年を選ぶと「実質電気代」、「今年のまとめ」と電力自給率・自家消費率などのグラフが自動で出ます
  3. 「設定」シート
    • 設備費用・単価などを入れると自家消費額・売電額・設備回収率・蓄電池利用率まで出ます(任意)

一条工務店のパワーモニターを想定していますが、入力するのは基本的な項目なので他の工務店さんや太陽光パネルのソフトでも似たようなものかと思います。

記入例はこんな感じです。パワーモニターの実績から数値、年のタブを選択して月単位のデータを入力します。設定は最初に1回だけ入力すれば良いので、月ごとのデータを入れていくだけです。毎月のデータが更新されるたびに今年のまとめコメントも自動的に更新します。

記入例:

年月 2026/01 / 発電 1134 / 消費 819 / 売電 255 / 買電 20

→ その月の電力自給率 93.0% が右側に自動表示されます

ちょっとアピールしたいのが検算列です。発電+買電−消費−売電の収支残差を毎月チェックしていて、桁を間違えたり入力にミスがあると⚠マークで教えてくれます。手で数字を入力する家計簿のいちばんの敵は「入力し間違いに半年後に気づく」なので、ここは仕組みで守るようにしました。

ヒツジさん

⚠が出たらその月の写し間違いを疑ってください。
蓄電池のあるお家では残差がプラスの小さな値=充放電のロスになるのが正常です

オオカミさん

数字は写した瞬間に検算してくれる

なお、売電単価(FIT)は2段階で設定できます。従来のFIT(単価①に契約単価・適用年数10年・単価②に卒FIT後の想定)でも、2025年度からの新制度(初期投資支援スキーム)でも、発電開始から適用年数を過ぎた月から自動で単価②に切り替わります。

出てくる指標のミニ解説

ちょっとだけ用語の話をします。テンプレに出てくる指標はこの6つです。

  • 実質電気代 = 電気代 − 売電額。売電収入まで含めた「本当の電気の負担」です。マイナスなら売電の方が多い=実質黒字
  • 電力自給率 = 1 − 買電 ÷ 消費。電気をどれだけ「買わずに」賄えたかの割合です
  • 自家消費率 =(発電 − 売電)÷ 発電。発電した電気をどれだけ家庭内で使えたか
  • 買電単価 =(電気代 − 基本料金)÷ 買電量。実際に払った電気の単価が月ごとに分かります
  • 蓄電池利用率 = 放電量 ÷(実効容量 × 日数)。毎日ちょうど1回フル充放電すると100%になる、蓄電池の働きぶり指標です
  • 設備回収率 =(自家消費額+売電額の累計)÷(導入費用 − 補助金)。割引や劣化は入れない単純累計です

ひとつ正直に書いておくと、電力自給率には「加重」(年間合計から計算)と「月平均」(各月の単純平均)があって、同じ年でも約2ポイントずれます。わが家の2025年は加重97.7%・月平均97.8%でした。テンプレのダッシュボードは両方表示するので、SNSや記事で使うときはどちらの値か明記してあげてください。

見せ場は「実質電気代」と「今年のまとめ」

ダッシュボードのいちばん上には、その年の実質電気代(電気代 − 売電額)が大きく出ます。わが家の2025年は約12.8万円のマイナス——つまり電気代より売電収入の方が多い、実質黒字の一年でした。太陽光のあるお家の「本当の電気の負担」はこの数字で語るのがいちばん分かりやすいと思っています(黒字のときは緑色になります)。

月別のグラフにも実質電気代の折れ線を重ねてあります。売電が多い月は折れ線が0円の線より下へ潜るので、「水面下の月」がひと目で分かる。わが家の2025年5月は−15,841円でした。請求書だけ見ていたら絶対に気づけない景色です。なお実質電気代は、電気代と「設定」の売電単価を入れると出ます(未入力の間は「–」のままです)。

そのすぐ下に出るのが「今年のまとめ」という文章。これがこのテンプレのお気に入りポイントでして、入力した月数や数字に応じて、コメントの中身が毎月変わります。3月に開けば3か月分の途中経過を、12月まで入れれば一年の総括を、そのときの数字と一緒にしゃべってくれる。

毎月の記録がただの「作業」になると続かないんですよね。数字を写す→まとめの文章が変わる→ちょっとした発見がある、のループで「今月も開きたくなる」を狙っています。

ちなみにわが家の2025年をこのテンプレに入れると、電力自給率97.7%・自家消費率49.2%・電気代9,243円・買電165kWh・蓄電池利用率62.8%・売電額は約137,000円——実質電気代は約12.8万円の黒字、といった一年が一枚に収まります。ヒツジさんは今日も安心して電気を買わない遊びに興じてます。

太陽光パネルの劣化チェックもあります

おまけと呼ぶには大きめの機能がこれです。発電量 ÷ 日照時間 =「原単位」を年ごとに比べると、天気の影響を打ち消してパネルの実力の変化だけを追いかけられます。使い方は、気象庁「過去の気象データ検索」でお家の近くの観測点の月別日照時間を拾って、「入力」シートに写すだけ。

わが家の3年分だとこうなりました(2023年を100%として)。

原単位(発電÷日照)対2023年
2023年7.23100%
2024年7.36101.8%
2025年7.1298.5%

判定は「検出限界内=劣化信号なし」。発電量そのものは3年で8%減ったのに、日照で割ると±2%以内に収まる——つまり減ったのは太陽の出勤日数で、パネルはまだ元気、という結果です。

ふたつだけお作法があります。観測点は毎年同じところを使うこと(わが家は近隣のアメダスを使っています。途中で変えるとその差が「劣化」に化けます)。そして、この方法で見える劣化は年±2%が検出限界なので、カタログ級の劣化(年0.3〜0.5%)はそもそも見えません。「劣化ゼロ」ではなく「検出限界以下」と読んでください。

このあたりの理屈と限界の詳しい話は、先日の検証記事に全部書きました。

「一年分の記録はいいから、劣化チェックだけ今すぐやりたい」という人には、登録不要でブラウザだけで動く劣化チェック台帳ツールもあります。単機能ならあちら、一年まるごと記録する母艦ならこの家計簿、という住み分けです。

蓄電池がないお家でも使えます

充電・放電・実効容量の欄を空欄にすればOKです。電力自給率・自家消費率・電気代・太陽光の劣化チェックはそのまま使えます(蓄電池利用率など電池関連の指標だけ「–」になります)。太陽光だけのお家、これから蓄電池を検討するお家の「導入前の記録」にもどうぞ。

プライバシー観点と使うときのお願い

このファイルは「コピーを作成」した時点であなただけのものです。入力した数値が誰かに送信されることはありません。

数式やグラフを変えてもOKです。もしテンプレートのバージョンが上がったら新バージョンをコピーして、今まで入力した数値を新バージョンにコピーしてください。

SNS等でこのテンプレートについて言及・紹介する際は出典を明記していただけるとありがたいです。

ご意見・ご感想をいただけるととても喜びます。お問い合わせフォームやtwitterなどから、お気軽にどうぞ。

配布リンク

こちらからどうぞ。リンクを開くと「コピーを作成」ボタンが出るので、押すと自分のGoogleドライブに専用の一冊ができます。

v1.0 初版公開

Googleの仕様で「Unknown Title」と表示されていますが、リンク先はこのようなGoogle Sheetsの画面になります。ここで「コピーを作成」ボタンを押すと自分用にコピーすることができます。

あとは毎月数字を4つ写すだけで、一年後には「うちの電気の一年」が一枚で語れるようになります。まずは今月の数字からはじめてみてください。

それではまた@・ェ・)めー。

入力欄は全部入れる必要がありますか?

まずは発電・消費・売電・買電の4項目で大丈夫です。
他の項目を入力すると分析できる項目が増えるので、ぜひ試してみてください

入力したデータは誰かに知られますか?

このテンプレートはあなたのGoogleアカウントにコピーして使います。
電気の家計簿にはデータ送信機能は一切ありませんし、コピーされたテンプレートは私から参照できないあなただけのものです。安心してお使いいただけます。

テンプレートは無料で使えるの?

無料です。ただ、個人が趣味の範囲で作成しているものですので間違いや不備についてはご容赦ください。
もっと複雑な分析をしたいという方は専門家の方へご相談くださいませ。