一条工務店のお家で暮らした2025年の電気代
こんにちわ@・ェ・)めー。
年間電気代10,000円以下、電力自給率97.82%を達成しました!
一条工務店のi-smile+で建築したわが家の電気に関する2025年総まとめ記事です。
電気代が安いといわれている一条工務店のお家で実際に暮らした期間も3年間になりました。3年分の実データを元に色々と検証しており、より精度があがったかなと思います。
毎月の電気代を公開している方はよく見かけますが実際の発電や消費電力などを元にして自家消費率など各種の指標を計算しているのはあまり例がなくて、さらに蓄電池を2台設置しているお家ということで、他にはない記事と自負しています。
一条工務店に限らず大容量の太陽光発電と蓄電池の活用などを検討されている方の参考になれば幸いです。電力自給率など、ちょっと聞き慣れない用語は計算式も併せて記載しています。よかったら見ていってくださいね。
2025年の電気代まとめ
電気代合計:134kWh買って9,243円
売電額合計:7,923kWh売って134,691円
電気代収支:125,448円のプラス!
電力自給率:97.82%のほぼオフグリッドハウスを実現できました
2025年の電気代合計
電力会社から来た請求額の合計です
まずはみんな気になる電気代の合計金額から見てみましょう。電力会社から来た請求額の合計です。
1年間の電気代合計は134kWh買って9,243円でした。これは1ヶ月じゃなくて1年間の電気代合計金額です。日々在宅で仕事しながら常に人とねこがいる戸建ての電気代でこの金額です。
※この記事の電気代や買電量といった数値はキャンペーンやイベントの割引が適用されていない状態の金額を記載しています。
| 年 | 買電量 | 電気代合計 | 月平均 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 491kWh | 26,694円 | 2,224円 | 1月から4月は東京電力。 それ以降はLooopでんき 1月から6月は蓄電池1台。 それ以降は蓄電池2台 |
| 2024年 | 180kWh | 5,137円 | 428円 | Looopでんきを継続、蓄電池2台 キャンペーン未適用の金額 |
| 2025年 | 134kWh | 9,243円 | 770円 | Looopでんきを継続、蓄電池2台 5月から料金改定がありました |
太陽光と蓄電池の圧倒的な効果…!
わが家は大容量の太陽光パネルと蓄電池を載せいているため極端に買電量と電気代が低い非常識な電気代となりました。
去年に比べて買電量は少なくなっているけど電気代は高くなりました。これについては後述するLooopでんきの料金体系変更で詳しく記載します。
2025年の売電額合計
太陽光発電の余剰電力を売った金額です
続いて売電額。こちらは太陽光発電の余剰電力を売った金額です。
太陽光パネルが発電して余った電力は売ることができます。売電額合計は7,923kWh売って134,691円でした。
売電単価は2021年度の契約なので1kWhあたり17円、固定価格買取制度(FIT制度)によって売電開始から10年間この単価が適用されます。わが家は3年経過しましたのであと7年です。年度ごとに単価と制度が変わっているので、今から導入する方は最新の情報をチェックしてくださいね。
2024年に比べて売電量は628kWh、金額としては10,676円の減少でした。
| 年 | 売電量 | 売電額合計 | 月平均 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 10,371kWh | 176,307円 | 14,692円 | 1月から6月は蓄電池1台。 それ以降は蓄電池2台 |
| 2024年 | 8,551kWh | 145,367円 | 12,113円 | 全期間蓄電池2台 |
| 2025年 | 7,923kWh | 134,691円 | 11,224円 | 全期間蓄電池2台 |
電気代収支
収支まとめ
実質的な電気代です
電気代の収支を見てみましょう。売電額合計(134,691円)-電気代合計(9,243円)=125,448円。電気代の収支は約12.5万円という大幅なプラスになりました。
去年に比べて今年は電気代が上がっていて4,106円の差がありました。この上昇分はLooopでんきの料金改定による実質的な値上げによるものでした。
差引収益は昨対比89.46%と減少しています。発電量は昨対比98.40%なので発電量の減少以上にLooopでんきの値上げが効いてしまっていることになります。
| 年 | 電気代 | 売電額 | 収支 |
|---|---|---|---|
| 2023年 | 26,694円 | 176,307円 | 149,613円 |
| 2024年 | 5,137円 | 145,367円 | 140,230円 |
| 2025年 | 9,243円 | 134,691円 | 125,448円 |
月ごとのデータは以下の通りです。
| 月 | 買電額 | 売電額 | 収支 | 買電単価 |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | 1,014円 | 3,757円 | 2,743円 | 37.56円 |
| 2月 | 317円 | 8,075円 | 7,758円 | 35.22円 |
| 3月 | 1,109円 | 10,098円 | 8,989円 | 36.97円 |
| 4月 | 358円 | 15,963円 | 15,605円 | 35.80円 |
| 5月 | 666円 | 18,734円 | 18,068円 | 30.67円 |
| 6月 | 668円 | 12,189円 | 11,521円 | 31.33円 |
| 7月 | 687円 | 16,677円 | 15,990円 | 37.67円 |
| 8月 | 751円 | 15,997円 | 15,246円 | 29.50円 |
| 9月 | 938円 | 12,988円 | 12,050円 | 33.09円 |
| 10月 | 670円 | 8,772円 | 8,102円 | 32.00円 |
| 11月 | 776円 | 6,800円 | 6,024円 | 33.67円 |
| 12月 | 1,289円 | 4,641円 | 3,352円 | 31.09円 |
| 平均 | 770円 | 11,224円 | 10,454円 | 33.71円 |
| 合計 | 9,243円 | 134,691円 | 125,448円 |
年間の家計における電気代の割合はほぼゼロです。今まで払っていた電気代相当額は他に充てることができますね。
平均買電単価(円)
1kWhあたりの電力価格です
平均買電単価をみていきましょう。一般的に電気は1kWhあたりの電力価格×電気の使用量で請求されます。
大手電力会社の場合は請求金額から基本料を引いて使用量で割った金額が平均買電単価になります。こちらは燃料調整費と再エネ賦課金と消費税と容量拠出金、そして政府補助事業による値引きが適用された金額で計算しています。
一番高かったのは7月の37.67円、低かったのは8月の29.50円、平均買電単価は年間平均で33.71円でした。去年は28.54円、今年は33.71円ということで微増で推移しています。ただし全国的に電気が逼迫して特定の時間だけ電力単価が急上昇するような日はなく、電気が安定供給された1年でした。
Looopでんきと料金体系の変更
実質値上げだ
どれくらいの影響があるか?
わが家ではLooopでんきのスマートタイムONE(電灯)というプランを契約しています。このプランは市場連動型を採用しており電力需要に応じて電気の価格が30分単位で変動するのが特徴です。
Looopでんきは基本料金がないため単純に請求金額を使用量で割った金額、でしたが2025年5月の料金体系変更によって基本料金に相当するものが新設されました。
この基本料金相当額の計算は複雑+地域ごとに金額が異なるのが厄介なんですが、東京電力管内のわが家は託送料金相当額の461.34円+容量拠出金相当額の112.84円=574円を基本料金相当額にして、請求合計金額-574円を電力使用量で割った金額を平均買電単価としています。
Looopでんきの基本料相当額が5月から12月までの8か月で4,592円でしたので、ほぼ基本料金相当額の増加となりました。残り4か月を考えると残念ながら来年は年間の電気代は10,000円以内には収まらないようです。
とはいえ東京電力などの大手電力会社は基本料金で高く付きますし、Looopでんきよりも安い新電力はそもそもの料金体系や値上げの可能性などのリスクがあります。仮に毎月の電気代がゼロでも冬の積雪や寒波が訪れたときに電力の市場価格が高騰し、結果として高額な電気代を支払うことになっては意味がありません。
電気代は月ごとに使う電気の量と値段が変わるため1年間トータルで判断しないといけないですが、電気を買う量を少なくすることが最適な方針であることは変わりません。
わが家はしばらくLooopでんきを継続しようと思います。
太陽光パネルと蓄電池の稼働状況
パワーモニターからいろいろ分析
一条工務店が提供しているパワーモニターというアプリから取得した、電気に関するデータを月初から月末の月単位で集計しました。
ちょっとだけ注意点というか補足です。冒頭に記載した電気代や売電収入は電力会社の検針が月の半ば(毎月16日頃)に行われています。パワーモニターの数値を元にして行う分析は月初から月末の値なので、両者に半月ほどデータにズレがあります。各種分析は月初から月末までのデータを元に計算しています。
この表を元にいくつかの分析を行っていきましょう。なお、わが家は6地域に住んでおり、延べ床面積30坪、Ua値0.36、C値0.5、太陽光パネル13.475kW、蓄電池定格容量14kWh(実効容量は12.4kWh)という高気密・高断熱といえる建物です。ほぼリモートワークで働いていてねこも飼っているので常に人が家にいる環境といえます。
わが家の詳しい電力データを公開します
各種指標はここから計算しました
| 月 | 発電 | 消費 | 売電 | 買電 | 充電 | 放電 | 自家 消費率 | 電力 自給率 | 蓄電池 利用率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 1,163 | 763 | 348 | 26 | 365 | 290 | 70.08% | 96.59% | 75.44% |
| 2月 | 1,361 | 708 | 596 | 9 | 321 | 257 | 56.21% | 98.73% | 74.02% |
| 3月 | 1,377 | 620 | 722 | 32 | 293 | 229 | 47.57% | 94.84% | 59.57% |
| 4月 | 1,509 | 455 | 1,013 | 10 | 216 | 169 | 32.87% | 97.80% | 45.43% |
| 5月 | 1,453 | 435 | 971 | 4 | 207 | 159 | 33.17% | 99.08% | 41.36% |
| 6月 | 1,529 | 553 | 925 | 3 | 284 | 233 | 39.50% | 99.46% | 62.63% |
| 7月 | 1,791 | 663 | 1,066 | 4 | 337 | 275 | 40.48% | 99.40% | 71.54% |
| 8月 | 1,631 | 717 | 850 | 6 | 369 | 302 | 47.88% | 99.16% | 78.56% |
| 9月 | 1,284 | 588 | 641 | 11 | 323 | 260 | 50.08% | 98.13% | 69.89% |
| 10月 | 883 | 448 | 381 | 7 | 256 | 199 | 56.85% | 98.44% | 51.77% |
| 11月 | 989 | 552 | 384 | 9 | 266 | 205 | 61.17% | 98.37% | 55.11% |
| 12月 | 920 | 721 | 172 | 44 | 336 | 268 | 81.30% | 93.90% | 69.72% |
| 平均 | 1,324 | 602 | 672 | 14 | 298 | 237 | 51.43% | 97.82% | 62.92% |
| 合計 | 15,890 | 7,223 | 8,069 | 165 | 3,573 | 2,846 |
自家消費率は「発電した電力を売らずにどれだけ自宅で使えたか」
エネルギー自給率は「買電をせずにどれだけ太陽光由来の電力で過ごせたか」です
蓄電池利用率は効率的に蓄電池を使えているかの指標だ
- 自家消費率(%)
- (発電-売電)/発電 【太陽光から発電した電気で売電以外に使った電気】
→自家消費率が高いほど売電収入は減るものの、電気料金の削減効果は上がり経済合理性が高くなります
- 電力自給率(%) (エネルギー自給率・オフグリッド率)
- (消費-買電)/消費 【消費電力のうち買電以外の太陽光由来の電力】
→電力自給率が高いほど買電が少なく停電にも強く、電気の自給自足を実現していることになります
- 蓄電池利用率(%)
- 放電/(実効容量*その月の日数) 【1日1サイクルを100%とした1か月の利用率】
→適度な高さであれば効率的に蓄電池を利用できていることになります
主要な数値を昨年と比較します。括弧内の比率は2023年を基準とした比率です。
2023年から2025年まで発電量は減少、消費電力は上昇という傾向が見られました。
| 年 | 発電 | 消費 | 売電 | 買電 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 17,261kWh | 6,536kWh | 10,511kWh | 457kWh |
| 2024年 | 16,150kWh(93.56%) | 6,858kWh(104.93%) | 8,704kWh(82.81%) | 175kWh(38.29%) |
| 2025年 | 15,890kWh(92.06%) | 7,223kWh(110.51%) | 8,069kWh(76.77%) | 165kWh(36.11%) |
| 年 | 自家消費率 | 電力自給率 | 蓄電池利用率 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 40.8% | 94.5% | 77.42% | 1-6月は蓄電池1台、以降は2台 |
| 2024年 | 48.3% | 97.45% | 62.14% | 全期間蓄電池2台 |
| 2025年 | 51.43% | 97.82% | 62.92% | 全期間蓄電池2台 |
季節ごとの分析
一言で言うと「冬場の圧倒的な強さ」と「夏場の完全自給」、といったとことでしょうか。
冬期は通常、暖房を使うことに加えて日照時間が短いため電力自給率が下がる時期ですが、1月でも96.59%、2月は98.73%を記録しています。
年間で最も買電量が増える時期にもかかわらず月間わずか10〜30kWh程度に抑えられており、ほぼオフグリッドに近い生活が実現できています。
中間期・夏期の5月から10月にかけては、買電量が1桁(3kWh〜11kWh)で推移しており、電力自給率は98%以上を達成しています。絶対に避けることができない買電を除くと100%といっていいでしょう。
特に猛暑を記録している7月・8月はエアコン稼働による消費増(600〜700kWh台)がありますが、豊富な発電量(1600〜1700kWh台)と蓄電池活用で完全にカバーできています。
自家消費率と電力自給率
2025年の年間の自家消費率は51.43%、そして電力自給率(エネルギー自給率・オフグリッド率)は97.82%でした。
経済産業省の資料によると一般的な戸建ての太陽光発電における自家消費率は30%前後と言われていますが、わが家では蓄電池を2台設置したことで大きく上昇していることがわかります。自家消費率が高いということは発電した電力を価値の低い売電ではなく価値の高い買電の削減に当てられたことを意味しています。
屋根設置太陽光の自家消費分の便益
自家消費を促す観点から、2025 年度の調達価格等の設定にあたっては、2024 年度に引き続き、自家消費率を 30%と想定して、自家消費便益を計上することとした
https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/20240207_1.pdf
電力自給率は毎月の避けられない数kWhの買電を考慮しても97.82%という結果になりました。わが家は普通のご家庭と同じように電力会社の系統と接続を行っていますが、これだけ電力自給率が高ければ実質的に電力会社から独立しているオフグリッドハウスに近い運用ができたといえるのではないでしょうか。
発電所の負荷を下げて災害にも強い電気の自給自足に近づくためには、どれだけ電気を買わないようにできたのかを表す指標である電力自給率が高い建物が評価される時代がやって来ると想像しています。
わが家はオール電化なので電力自給率=エネルギー自給率=オフグリッド率になります。電気以外のガスなどを使って給湯や調理を行っている場合はその使用したエネルギーを考慮する必要がありますがオール電化は計算が楽ですね。
ついでにCO2削減量も計算してみましょう。
消費電力:7,223-買電:165=7,058kWhを発電所に頼らず使用できているので、発電量1kWhあたりのCO2を420gとすると2,964kgのCO2削減効果となります。
蓄電池の利用率
蓄電池を有効に使えているかを表す蓄電池利用率を計算してみましょう。蓄電池を1日1サイクル(100%充電して0%まで使い切る)使用するという前提で、実効容量に対して放電した電力の比率を蓄電池の利用率としました。
蓄電池2台の利用率は62.92%という結果になりました。
グラフを参照すると蓄電池利用率と自家消費率は似た動きをしていますね。この2つの指標に大きな影響を与えるのは消費電力です。夏と冬は冷暖房の需要で消費電力が増えたことで太陽光及び蓄電池から電気を使う機会が増えています。なお、夏冬どちらも24時間の冷暖房を行っていますが夏の方が日照時間が長く発電量も多いため蓄電池に依存する時間が短いことから夏の利用率のほうが少ないというわけです。冬は日照時間も短く夜間の方が寒いため電気の自給自足を目指すなら蓄電池の容量が重要になってきます。蓄電池利用率が一番高い月は12月の80.1%でした。
蓄電池利用率が50%以上の月は標準の蓄電池1台(実効容量6.2kWh)では不足していることを意味しています。50%以下だったのは4・5・10月の3か月、つまり冷暖房を必要としていない中間期に限られます。年間を通して電気の自給自足を目指すのであれば我が家のような使い方の場合2台(12.4kWh)以上が必要となっています。
電欠時間
続いて蓄電池が空になっていた時間を見ていきましょう。太陽光+蓄電池の電気が不足していたことを表すガス欠ならぬ電欠の時間を計算します。
なお、金額から逆算した推定値なので実際に蓄電池が空になっている時間とは異なります。
- 電欠時間
- 電気代合計(基本料金を除く)/平均買電単価 【電力会社から電気を買った時間】
→太陽光と蓄電池では電気が足りなかった概算の時間を表します
電気代9,243円-基本料金相当額4,592円/33.71円=137.97時間です。
電欠時間は138時間、年間200時間を大きく下回りました。これも素晴らしい結果です。138時間は日数にして5.75日なので1年のうち359日は電気の自給自足を実現できたことになります。
蓄電池を2台にすることで節電はもちろん、災害時にも電気の自給自足を行うという観点で強くなったことが電力自給率と電欠時間という数値で確認することができました。
なお、パワコンの制御などで毎月数kWhの買電は避けることができません。蓄電池を空にしなかった月でも3kWhから4kWhの請求が発生しています。この避けられない買電が1か月3kWhと仮定した場合の請求金額は3kWh*12か月*33.71円=,1,214円になります。電気代の請求金額から引くと9,243円-4,592円-1,214円=3,437円。時間にすると3,437/33.71円=102時間、つまり年間たった4.25日が本当に電力が不足して買電を行った時間と考えられます。
エネルギー消費を分析
わが家のエネルギーに関するデータを計算します
お家のエネルギー消費について分析する
冷房や暖房に関する電気について計算するよ
ここでは電気を生み出す太陽光パネルの出力と冷暖房費を抑えてくれる建物の断熱性能が大きく影響します。
一次エネルギー消費量
まずは一次エネルギー消費量を計算します。一次エネルギー消費量とは建物の中で使用するエネルギー(電力)、つまり消費電力のことを表します。
2025年の消費電力は7,223kWhでした。わが家の床面積は30.51坪(100.86m2)なので単位面積あたりの消費電力を表す一次エネルギー消費量は7,223/100.86=71.61kWh/m2になります。
一次エネルギー消費量とは?
建築物で使われている設備機器の消費エネルギーを熱量に換算した値のこと。冷暖房だけではなく、換気や給湯、照明なども含めた合計の値を、一次エネルギー消費量と呼びます。
https://www.mlit.go.jp/shoene-label/energy.html
年間発電電力は15,890kWhでしたので15,890/100.86=157.55kWh/m2になります。発電を考慮した一次エネルギー消費量は(7,223kwh-15,890kWh)/100.86=-85.93kWhになりました。
| 年 | 年間消費電力 | 年間発電電力 | 一次エネルギー消費量 |
|---|---|---|---|
| 2023年 | 6,536kWh(64.80kWh/m2) | 17,261kWh(171.13kWh/m2) | -106.34kWh/m2 |
| 2024年 | 6,858kWh(68.00kWh/m2) | 16,150kWh(160.12kWh/m2) | -92.13kWh/m2 |
| 2025年 | 7,223kWh(71.61kWh/m2) | 15,890kWh(157.55kWh/m2) | -85.93kWh/m2 |
続いて実績に基づいた冷房負荷と暖房負荷を計算します。
2023年の冷暖房に使った電気は概算、2024年以降の冷房はエアコンに取り付けたSwitchbotプラグミニから実際の消費電力を取得しています。
| 年 | 種別 | 合計 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023 | 暖房 | 724kWh | 280 | 150 | 66 | 33 | 195 | |||||||
| 2023 | 冷房 | 944kWh | 124 | 308 | 282 | 230 | ||||||||
| 2024 | 暖房 | 918kWh | 261 | 173 | 165 | 53 | 266 | |||||||
| 2024 | 冷房 | 1,026kWh | 147 | 315 | 311 | 223 | 30 | |||||||
| 2025 | 暖房 | 1,064kWh | 303 | 248 | 160 | 92 | 261 | |||||||
| 2025 | 冷房 | 1,116kWh | 187 | 320 | 359 | 228 | 22 |
2025年の暖房に使った電力は概算で1,064kWh、冷房に使った電力は実測で1,116kWhという結果になりました。これをわが家の延床面積で割り、単位面積あたりの数値にすると以下の結果になります。
実績に基づく暖房負荷は1,064/100.86=10.55kWh/m2
実績に基づく冷房負荷は1,116/100.86=11.06kWh/m2
| 年 | 暖房負荷 | 冷房負荷 |
|---|---|---|
| 2023年 | 7.18kW/m2 | 9.36kW/m2 |
| 2024年 | 9.10kW/m2 | 10.17kW/m2 |
| 2025年 | 10.55kW/m2 | 11.06kW/m2 |
冷房負荷・暖房負荷共に年年上昇していることがわかります。
特に2024年の夏は観測史上1位クラスの猛暑でしたが2025年はそれを上回る暑さでした。夏の平均気温は戦後統計で1位だったそうです。外気の暑さに伴って冷房に必要な電力が高くなっていたんですね。
全国的に猛暑を記録したのが8月5日、この日のエアコンの消費電力は15.56kWhでした。2024年のピークは7月29日の14.91kWhであったため実際の消費電力からも冷房負荷の上昇が確認できました。
1時間あたりの単位面積における消費電力は15.56/24/100.86*1000=6.43W/m2、昼間のピーク時間は平均の1.5倍の消費電力があったと仮定すると6.43*1.5=9.65W/m2になります。
最近は6畳用のエアコン1台で全館冷房、といったフレーズを聞くこともありますが将来の負荷も予測しつつ適切なエアコンを選定したいものです。エアコンの選定についてはこちらの記事をどうぞ。
概算については下記の方法で算出しています
- ヒツジさん流、冷房・暖房の消費電力を概算で求める方法
- 冷暖房を使わない中間期である4、5、10月の消費電力を基準とします。(わが家の場合はパワーモニターから取得した消費電力が400kWhでした)
消費電力のうち、30%がエコキュートによるものとします。(400*30%=120kWh)
気温を考慮して上記の半分の値で給湯効率の補正を行います。(夏期:+60kWh、冬期:-60kWh)
冷房・暖房の消費電力=月の消費電力-基準消費電力+給湯効率補正
わが家の暖房負荷について
わが家は蓄電池残量を温存して
買電を少なくする暖房の運用を行っている
ヒツジさんは電気を買わない遊びに興じてます
暖房負荷について補足します。
わが家では電気代の請求額を見ての通り、できるだけ買電をしない電気の自給自足をコンセプトにしています。
単純に安くて良いねとか災害時に備えることができるとかエコだとか理由はいくつかありますが、なんというかそういったお遊びです。
これの難所は冬にあります。日照時間が短く太陽角度が浅いことで太陽光発電の量と時間が限られます。その上で夜間の暖房が必要なので蓄電池の消費が激しくなっています。そのため普通に運用していては蓄電池が2台あっても朝には空になってしまいます。
これをどう対処するかというと日が出て太陽光の発電が始まったら床暖房の温度設定を33度くらいに上げます。
エアコンで30度以上の暖房にしたら熱いくらいの風が出てきますが、床暖房は床下の配管に32度のぬるま湯を流して床や構造躯体そのものを暖める手法です。数時間かけてゆっくり暖まり、この設定で室温も25度くらいになります。
床も触れてみると暖かさを感じる程度でむしろ冷たくないという表現の方が近いです。
そして太陽光の発電が終わるくらいで床暖房の設定を元に戻します。元の設定が27度だとすると6度の差があります。
床暖房の設定温度よりも床の温度が高い状態になるので、床が33度から27度に冷えるまでの時間は床暖房は稼働する必要がありません。つまり、その時間の暖房にかかる消費電力をカット、厳密に言うと昼間に移動することができます。
この暖房にかかる数時間分の消費電力を蓄電池から放電しなくて済むことで、冬期における蓄電池が空になるまでの時間を伸ばすことができます。蓄電池が2台の場合は翌朝まで残量をキープすることができます。
※ただし地域と消費電力によって異なります。
この手法はヤックルさんによってY式として命名されています。わが家では○式といっても家族には伝わらないので床暖ブーストと呼ばれています。
「床暖6度ブーストしておいて」とか「床暖6度戻して」といった感じで使われています。
冷暖房機器は基本的に同じ負荷で継続的な運転を行うのが効率が良い作りになっています。ですがこの手法の場合は設定温度を6度前後上げるという床暖本来の性能以上の高負荷が生じます。また、熱のロスもあるでしょう。
わが家では暖房負荷という省エネ性能よりも買電を減らすという経済合理性を優先しているため、本来の性能に比べてちょっと大きな数値になっていると思います。
一条工務店の全館床暖房はそもそもの快適性に加えて、こういった運用手法もとれることが大きなメリットであると考えています。今すぐ暖かくしたいような場合はエアコン暖房も併用することもできますし。
他にはエコキュートの凍結防止運転とかを
計算に入れていないので数値が悪くなる方にどんぶり勘定になっている
温湿度について
温熱環境について見ていきましょう。冷暖房の消費電力が少なくても住環境が快適でなければ意味がありません。
わが家の夏はエアコンで全館冷房、冬は床暖房で全館暖房を行っています。全館と記載しているとおり冷暖房は全ての部屋を対象としており一部の部屋だけ暑い・寒いといったことが無いようにしています。
温湿度が比較的一定な1階寝室を定点観測しています。月ごとの平均温度、平均湿度はこんな感じ。年間平均で温度は23.72度、絶対湿度は11.45gというとても安定した室内環境が実現できました。
| 月 | 平均温度 | 平均絶対湿度 |
|---|---|---|
| 1月 | 21.9度 | 10.18g |
| 2月 | 22.3度 | 9.92g |
| 3月 | 22.2度 | 10.21g |
| 4月 | 22.2度 | 11.61g |
| 5月 | 23.4度 | 12.10g |
| 6月 | 25.0度 | 12.10g |
| 7月 | 26.2度 | 12.44g |
| 8月 | 26.3度 | 12.42g |
| 9月 | 25.7度 | 12.77g |
| 10月 | 24.0度 | 12.54g |
| 11月 | 23.2度 | 10.73g |
| 12月 | 22.2度 | 10.36g |
| 年間平均 | 23.72度 | 11.45g |
太陽光蓄電池の設備費用と回収見込み
自家消費額の算出
昨年に引き続き太陽光パネル+蓄電池2台の設置費用はどれくらい回収できる計算になるでしょうか。自家消費額と売電額を足した太陽光蓄電池のメリット合計額を計算しましょう。
太陽光パネルと蓄電池の設備費用について、いつごろ回収できるのかを計算します。
自家消費額は「電気を買わなくて済んだ金額」です。
| 月 | 売電額 | 自家消費額 | 充放電ロス | 太陽光蓄電池 メリット合計 |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | 3,757円 | 27,678円 | -2,817円 | 28,619円 |
| 2月 | 8,075円 | 24,620円 | -2,254円 | 30,441円 |
| 3月 | 10,098円 | 21,736円 | -2,366円 | 29,469円 |
| 4月 | 15,963円 | 15,931円 | -1,683円 | 30,211円 |
| 5月 | 18,734円 | 13,217円 | -1,472円 | 30,479円 |
| 6月 | 12,189円 | 17,233円 | -1,598円 | 27,824円 |
| 7月 | 16,677円 | 24,822円 | -2,335円 | 39,164円 |
| 8月 | 15,997円 | 20,975円 | -1,977円 | 34,995円 |
| 9月 | 12,988円 | 19,093円 | -2,085円 | 29,997円 |
| 10月 | 8,772円 | 14,112円 | -1,824円 | 21,060円 |
| 11月 | 6,800円 | 18,281円 | -2,054円 | 23,027円 |
| 12月 | 4,641円 | 21,046円 | -2,114円 | 23,573円 |
| 合計 | 134,691円 | 238,746円 | -24,577円 | 348,860円 |
- 自家消費額
- (消費-買電)*平均買電単価 【買わずに済んだ電気の金額】
蓄電池は充電と放電にロスが生じるため充電した電気を100%利用することはできません。充電-放電をロスとして月別の平均買電単価をかけた金額を充放電ロスとしています。
今年も蓄電池効率(放電/充電)は年間を通して約80%でした。意外にも季節や温度による変動はほぼありませんでした。わが家は関東地域ですが、もっと寒い北国の冬は低温で効率が落ちるかもしれません。ここは家庭ごとに異なると思われます。
年間の自家消費額は238,746円、売電額は134,691円、充放電ロスも考慮した太陽光蓄電池メリット合計は1年間で348,860円になりました。太陽光パネルと蓄電池のおかげで1年間で約34万円の金額を生み出している計算になります。
設備投資回収率
1年間の設備投資回収率を計算します。2023年から2025年の太陽光蓄電池メリット年間合計を足して設備費用合計(332万円)で割ると累計の設備投資回収率は30.73%になりました。
わが家の場合、設備費用合計は新築時の電力革命(太陽光パネルと蓄電池のセット商品)と2台目増設費用一式(蓄電池本体と工事費)を足したものです。なお、各種補助金は計算に入れていません。太陽光パネルと蓄電池の価格は年度と容量によって変動します。詳しい価格については都度営業さんに確認していただくようお願いします。
- 設備投資回収率
- 太陽光蓄電池メリット合計/設備費用合計 【設備費用に対してどれくらい回収したか】
→設備費用に対してどれだけ電気の便益を得られたかを表します
費用の回収は順調に推移している
2025年の設備投資回収率は10.49%でした。
電気代は上昇しているものの年間のメリット合計額に比べると僅かな金額であり、買わずに済んだ金額である自家消費額も上がっているため回収ペースは維持されているようです。
太陽光の発電量は年ごとに差がありますが費用の回収率はほとんどブレることはなく順調なペースで進んでいて、現在のところ太陽光パネルと蓄電池の費用は10年で回収できる見込みです。
332万円という庶民には超高額な設備ですが順調に役割を果たしています。
太陽光パネルと蓄電池のある暮らし
ヒツジさんは電気を買わない遊びに興じてます
私は庶民なので建築費は毎月無理せず払える金額を前提として程よく快適な普通のお家を目指していたら、いつの間にかほぼオフグリッドハウスという全然普通じゃない非常識なお家ができてしまいました。なんということでしょう。
こんなお家ができたのは幾重にも重なった偶然の産物かと思いますが、電気に関して自由を得たお家を楽しんでいます。
毎月の電気代の請求に一喜一憂することのない精神的な自由。これから発生するであろう地震などの災害時でも自宅で電気が使えるという安心感。これからの家づくりは、断熱や気密性能の向上で単にエネルギー消費を抑えるだけでなく、太陽光発電と蓄電池によってエネルギーを自給していき、外部環境の変化に強いプラットフォームへと変わっていくのかもしれませんね。
太陽光発電はネガティブな意見もありますが思いっきり活用してる1つの実データということで。よかったら検討してみてね。
[itemlink post_id="5199″]